議事録AI比較2026年8月版|無料枠と料金で選ぶ主要5サービス
会議の文字起こしを自動化するAIツールは選択肢が増え、料金体系も無料枠から月18万円の法人向けまで幅がある。この記事では2026年8月時点で実際に提供されている主要サービスを、無料枠・料金・対面会議への対応・セキュリティの4点で横並びに整理する。最後に「こういう人にはこれ」という形で選び方をまとめた。
料金と無料枠で見る主要サービス
まず押さえたいのは、無料でどこまで試せるかが各社でまったく違うという点だ。個人が自腹で始められるものと、最初から法人契約が前提のものが混在している。
- Notta: 無料プランは月120分の文字起こしとAI要約10回まで。1回の録音は3分が上限なので、無料枠は本格運用というより試用に近い。有料のProは年払いで月8.17ドル(月1,800分)、Businessは月16.67ドルで文字起こし無制限(Notta公式)
- Rimo Voice: 常設の無料プランはないが、クレジットカード登録なしで試せる。文字起こしプランが月1,650円で月2,100分、プロプランが月4,950円でAI要約と無制限録画、チームプランが月6,600円(Rimo Voice公式)
- toruno: 個人向けは累計3時間分まで無料。有料は月額1,650円(税込)で月8時間まで、超過分は1分2.2円という従量課金が特徴(toruno公式)
- YOMEL: 無料プランはなく、約2週間・10時間の無料トライアルのみ。スタータープランが月28,000円(月28時間)、スタンダードが月95,000円(月130時間)とされ、IDは無制限だが6か月の最低利用期間がある(ITトレンド)
- Web会議ツールの標準機能: Microsoft 365 Copilotはアドオンで月2,698円(2026年9月30日までのキャンペーン価格、通常3,148円/年払い)。Zoomは無料のBasicでも月3回まで会議要約が使え、上位のAI機能は別途契約になる(Microsoft公式/Zoom公式)
なお、かつて定番として名前が挙がっていた「AI GIJIROKU」は、提供元のオルツが2025年10月31日をもってサービスを終了している(AIsmiley)。古い比較記事にはまだ載っていることがあるので注意したい。料金は改定されやすいため、契約前に必ず各社の最新の公式情報を確認してほしい。
オンライン会議向きか、対面会議向きか
議事録AI選びで意外と見落とされがちなのが、会議の形式との相性だ。オンライン会議はPCの音声を直接拾えるため精度が出やすいが、会議室に人が集まる対面会議はマイクの位置ひとつで結果が変わる。
オンライン中心なら、そもそもTeamsやZoomの標準機能で足りる場合がある。Zoomは無料プランでも月3回の会議要約が使え、Microsoft 365をすでに契約している組織ならCopilotのアドオンで完結する。専用ツールを増やさずに済むのは運用上の利点だ。一方で、Web会議ツールをまたいで使いたい、あるいは対面会議も同じ仕組みで記録したいとなると、専用ツールの出番になる。
実際、私の勤務先ではTeamsを使っており、Microsoft 365 Copilotのファシリテーター機能を日常的に使っている。単に発言を文字起こしして終わりではなく、会議中の議題に合わせてその場の話をリアルタイムで整理してくれるので、会議後に資料としてまとめ直す作業が大きく減った。議事録だけでなく「今どこまで話したか」が会議中に可視化される感覚に近く、Web会議ツールの標準機能をまず試す価値はここにあると感じている。
対面会議まで含めて設計されているのがリコーのtorunoで、Web会議に加えて対面会議、音声・動画ファイル、iPhoneアプリでの録音に対応し、文字起こしテキストと音声、画面キャプチャをまとめて残せる。NottaやRimo Voiceも録音ファイルのアップロードや会議へのBot参加に対応しており、使い方の幅は広い。YOMELはPKSHA Infinityが提供する法人向けで、IDが無制限のため部署単位で一斉に使う運用に向く。
Nottaの料金体系とRimo Voiceの詳しい比較は、Notta徹底比較|無料120分とRimo Voice月1,650円の選び方で個別に取り上げているので、この2つで迷っている人はあわせて読んでほしい。
セキュリティ・データの扱いと、状況別の選び方
業務の会議音声を外部サービスに預ける以上、認証やデータの保管場所は確認しておきたい。Nottaは SOC2 Type2 と ISO/IEC 27001(2026年2月に27001:2022へ更新)を取得し、データは国内データセンターにバックアップされる(Notta ヘルプセンター)。Rimo Voiceは ISO/IEC 27001 と、クラウド向けの ISO/IEC 27017 を取得し、要約に使う外部AIには顧客データを再学習に使わない設定で連携していると説明している(Rimo Voice ヘルプ)。どちらも上位プランではIP制限などの管理機能が使える。
そのうえで、状況別の目安はこうなる。まず月に数回の短い打ち合わせを記録したいだけの個人なら、無料枠のあるNottaかtorunoから始めるのが無難だ。Nottaは無料で月120分まで試せて有料への移行もしやすく、torunoは月8時間までなら1,650円で、使わない月は超過課金が発生しない従量制が効いてくる。
毎週まとまった量を文字起こしする個人・小規模チームなら、月2,100分を1,650円で使えるRimo Voiceの文字起こしプランが単価では有利。要約の精度まで求めるならプロプランが候補になる。会議室での対面会議が主戦場で、画面や音声も含めて丸ごと残したいならtorunoが設計思想として合う。部署単位で人数分のIDが必要な企業や、コールセンターなど大量の音声を扱う現場は、ID無制限のYOMELのような法人向けサービスを見積もり比較するのが現実的だ。そして、会議がTeamsやZoomにほぼ完結していて新しいツールを増やしたくないなら、まず標準機能を試してから不足分を専用ツールで補うのが遠回りに見えて早い。
まとめ
議事録AIは「どれが一番優秀か」より「自分の会議の形式と量に合うか」で選んだほうが失敗しにくい。無料で試したい個人はNottaかtoruno、量をこなすならRimo Voice、対面会議中心ならtoruno、全社導入ならYOMELなどの法人向け、既存のWeb会議ツールで足りるならTeamsやZoomの標準機能、というのが2026年8月時点での大まかな整理だ。いずれも料金や機能は改定されるため、契約前に各社の公式ページで最新情報を確認したうえで、実際の会議で一度精度を確かめることをおすすめする。
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